常連客
東京に出てきて5年。
生まれである、青森との違いは、
お店の数が桁違いに多いということ。
田舎に住んでいた頃は、友達と遊びに行くとなったら毎回お決まりの同じコース。同じ店。いつもと同じような会話。
そこしかないから行っていた、という感覚。
東京に出てきてからは、意識的にこれまでに行ったことがないお店を選んで、新しい体験を求めてお店探しをしている。
それほどお店があるということ。
なのでsnsで話題になっているお店や、他の人があげている写真を見て、いいなと思ったところ、人からおすすめされたお店に行くことが多い。
そして、行ったら写真を撮り、snsに感想と一緒に記録して、その後もう一度行くってことは、よほど気に入ったお店でないとなかなかない。
同じお金を払うなら、今までに体験したことがない、新しい体験に払った方がいいと思っているからである。
「常連客」を作るっていうことは、並大抵ではないと感じる。
今お世話になっている、珈琲豆の小売りのお店のお客様は、昔から利用している、いわゆる常連客。
つまり、先代の方々の努力により積み上げられてきた賜物。
その積み上げられてきたものを保ちつつ、さらに拡大していくということが、我々新しい世代の役目であると思う。
お店を守り、繁盛させていくことが必要なのだが、これがなかなか難しい。
自分も近い将来お店を経営したいと考えている。
「自分にとって」居心地がいいお店ではなく、利用してもらう「お客様にとって」居心地がいいお店とは何か?を常に考えている。
顔馴染みの店主、毎回頼む同じ商品、見慣れた店内、いつもの香り。
お客様がまた来たいと思えて、その空間、体験を他の誰かに共有したいと思える、お店を作りたい。
今はお店を経営するためのノウハウ、経験を積んでいる。いわゆる下積みの時期。
いろんなお店に行ける環境を存分に活かして、将来の自分のお店の形を作っていきたい。